研究課題/領域番号 |
06555092
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
橋爪 弘雄 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (10011123)
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研究分担者 |
坂田 修身 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助手 (40215629)
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キーワード | X線鏡面反射 / 散漫散乱 / 界面ラフネス / 相関構造 / SiGe人工超格子 / 共鳴X線磁気散乱 / 電子密度分布決定 |
研究概要 |
本研究で開発したX線反射率測定装置を用いて、半導体人工超格子(SiGe/Si)、金属磁性体(Gd、GdCo)、Al/Cなどのナノ積層薄膜の鏡面反射、散漫散乱を測定し、これらの多層膜の膜厚とその乱れ、界面ラフネスとその面内および面間の構造相関を解析した。SiGe/Si系については僅かに(111)面と傾いた表面をもつSi基板にGe混晶比10%および30%のSiGeをSiと交互に10層成長させた人工超格子において、基板表面の周期的原子ステップが積層膜の界面に転写される様子を詳細に解析し、Geの組成比によって転写率が著しく異なることを明らかにした。磁性体薄膜に関しては、界面の磁気構造をシンクロトロンX線の共鳴散乱によって研究する基礎となる構造評価を行なった。これらの研究の過程で、X線反射率測定装置の安定性をモニターすることが必要なことが判明し、ビーム強度モニターを設置した。Al/Cについては異常分散効果を利用して電子密度の膜厚方向の分布をモデルを使用せず、X線鏡面反射データから直接決定する試みを行なった。
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