研究概要 |
創造的形状設計においては,まず設計者・デザイナ-が思い浮かべた形状設計のイメージを容易に3次元モデルとして構築できなければならない.ちょうど,実世界における粘土の作業や積木の作業のように,3次元空間内を直接操作することにより,3次元モデルを構築することができるとよい. このためには,いわゆる仮想操作環境の下での形状モデルの入力が不可欠である.本研究では,このような観点に立って,3次元形状モデルを直接操作できる形状設計システムを開発・試作することを目的としている. 創造的形状設計システムは,(1)形状設計支援プロセッサ部(2)形状入力部(3)形状設計加工部の3つの部分からなり,全体で仮想操作環境を構成している.本年度はこれら3つのサブシステムについて個別に設計・開発のための基本技術を検討した.さらにサブシステム間を接合する通信ソフトウェアの開発を検討し、システム全体の設計方針の骨格を明らかにした.各サブシステムの研究項目は以下の通りである. (1)形状設計支援プロセッサ部 ・形状設計システム全体のシステム制御プログラムの研究開発 ・形状入力のためのプランニング,計測制御,測定解析プログラムの研究開発 ・形状設計・形状加工のための形状変形操作プログラムの研究開発 (2)形状入力部 ・光切断法に基づく3次元形状測定機と形状設計支援プロセッサのインタフェース設計 ・3次元形状測定機への能動的測定機能の追加(インテリジェント化) (3)形状設計加工部 ・形状設計システムのための空間インタフェース装置SPIDARの設計・開発 ・実時間の3次元形状表示装置の開発 ・直接操作環境の構築
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