研究課題/領域番号 |
06555107
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉田 進 京都大学, 工学部, 教授 (50026324)
|
研究分担者 |
周 虹 大阪工業大学, 工学部, 講師 (80268226)
村田 英一 京都大学, 工学部, 助手 (60252475)
|
キーワード | 無線LAN / フェージング / 同一チャネル干渉 / マルチパス / 干渉キャンセラ / 適応信号処理 / DSP |
研究概要 |
サクターアンテナと適応最尤系列推定器からなる知的受信系の計算機シミュレーションを行ない、その特性を明らかにした。その結果から、同一チャネル干渉の非線形キャンセラの重要性が明らかとなった。そこで、新たにトレリス符号化同一チャネル干渉波キャンセラを考案し、計算機シミュレーションによる特性の確認とDSPによる試作を行なった。平成6年度に得られた主要な成果を以下にまとめる。 ・セクターアンテナと適応最尤系列推定器からなる知的受信系を提案し、その計算機シミュレーションを行なった。その結果、本受信系が遅延多重波、同一チャネル干渉波対策として有効であることを明らかにした。 ・周波数利用効率を決定する同一チャネル干渉波耐性を更に高めるには、非線形同一チャネル干渉波キャンセラが有効であることを計算機シミュレーションによって明らかにした。 ・従来の非線形同一チャネル干渉波キャンセラが、良好な特性が得られると期待される静的伝搬路においてむしろ特性が劣化する点を指摘し、その対策としてトレリス符号化変調が極めて有効であることを明らかにした。 ・トレリス符号化を用いた非線形同一チャネル干渉波キャンセラをDSPを用いて試作し、室内時実験装置によってその優れた特性を明らかにした。 トレリス符号化を用いた場合に問題となる演算量に関して研究を行ない、干渉キャンセラに適した演算量削減アルゴリズムを明らかにした。また、変調方式に工夫を加えることによって特性を保ったまま演算量の削減が可能であることも明らかにした。
|