研究概要 |
各種生体情報計測のための多チャンネルコードレスセンサの開発を行った。近距離テレメトリの利用により,送信器からの電波放射エネルギーを制限して,装置の消費電力低減と小型・軽量化を試みた。また,センサの軽薄化のために,生体をアンテナの一部として使用する可能性について,理論的・実験的検討を試みた。これらの知見により,心電図,体温,呼吸数などの各種生体情報のコードレスセンサを試作し,多チャンネル情報の同時記録が可能な装置の開発を行った。更に,コードレスセンサを利用したポ-タブルベッドサイドモニタの試作開発を試み,患者監視,データ管理システムの合理化に対し,本システムの適用の可能性について検討した。 平成7年度の成果としては 1.コードレスセンサの実用化のため,多チャンネルの生体情報の同時測定が可能なコードレスセンサの試作を行った。本年度購入の設備備品「マルチパ-パスFFTアナライザ」は,試作システムの回路調整,性能評価のために使用した。 2.コードレスセンサの技術を応用してポ-タブルベッドサイドモニタのハード設計・試作を行った。また,ソフト面としては,測定データの記録・管理のために,パーソナルコンピュータを利用してシステム制御,データの記録を試みた。また,カルテの自動記載や検索の高速化など臨床面の実用性を重視し,専門家の意見を取り入れたソフトウェア開発を検討した。 3.当該研究課題の最終年度にあたり,総合的評価として,これまでの研究成果に基づき,システムとしての適用範囲,有用性,実用的効果などを総合的に検討した。
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