研究課題/領域番号 |
06555122
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
笹田 一郎 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 助教授 (20117120)
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研究分担者 |
松葉 博則 古河電工横浜研究所, 応用物理研究部, 部長
山田 外史 金沢大学, 工学部, 教授 (80019786)
宮崎 明雄 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 助教授 (70192763)
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キーワード | 磁気シールド / 磁気シェイキング / 円筒磁気シールド / 生体磁気 / 脳磁界計測 / SQIUDマグネトメータ |
研究概要 |
脳磁界計測が可能な軽量、高性能、低価格磁気シールドシステムの実現を目指す研究の一環として、平成4-5年度試験研究B(2)の成果を更に発展させる形で、下記2点に焦点を当て3年間実施した。本年は最終年度にあたる。 1.人体サイズ、両端開口円筒型軽量高性能磁気シールドの開発。 2.勾配磁界を教師信号とする非定常振動磁気ノイズキャンセルシステムの開発。 1.については、昨年度に開発を終えている。本年度は、2.と生体磁気計測への応用としてSQUIDマグネトメータ、1次グラディオメータの両方を用いて心磁界計測実験を実施した。前者については、シールド内に配置した3軸方向勾配磁界発生コイルで、円筒軸方向、径方向の2方向に勾配磁界を発生させて振動磁気ノイズキャンセル実験を実施した。軸方向勾配磁界発生用電流を134Hz、3.3mAとし、径方向用には3.7mAとした。観測方向に加振した場合は振動によるマグネトメータ出力中の振動ノイズ成分と、振動検出波形がよく一致した。一方、観測方向と直交する方向に加振した場合は、振動検出出力はほとんど現れず、直交した方向の間のクロストークは無いことを確認した。今回のシステムによるノイズ除去比は約10dBであった。心磁界は15mm径のピックアップコイル(マグネトメータ)とベースライン25mmで19mm径のピックアップコイル(グラディオメータ)を用いて胸壁上20点で計測した。前者については4回、後者については5回の平均化を行った。何れの場合もQRS波、T波は明確に測定されたが、P波は被検者の特徴にも関係し今回観測できなかった。
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