研究分担者 |
上野 誠 大日本土木株式会社, 研究員
金谷 嘉久 矢作建設株式会社, 研究員
鈴木 康弘 愛知県立大学, 文学部, 講師 (70222065)
中野 正樹 名古屋大学, 工学部, 助手 (00252263)
大塚 悟 名古屋大学, 工学部, 助教授 (40194203)
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研究概要 |
平成7年1月17日に発生した兵庫県南部地震においては直下型地震によって多くの人命や,ライフラインに代表される社会基盤施設が損傷を受けた。六甲アイランドやポートアイランドではほぼ全域で液状化による地盤沈下や防波堤の破壊が生じた。このような直下型地震に対して今後震災対策を行う必要が益々高くなるが,その際に構造物の機能を確保した上で補強を行う本研究の重要性は益々高い。本年度は研究計画にしたがって研究を遂行したが,実験系の研究がやや遅れている。それに対して,液状化プログラムの作成に関しては基本的なプログラミングの基礎は既に終了し,非排水条件下の液状下現象については解析が可能になっている。解析では従来の弾性又は弾塑性仮定ではなく,剛塑性仮定を採用した。必要な土質乗数は強度だけであり,地震による残留変形量を直接評価する点にこの解析の特徴がある。地盤が破壊近傍になると通常の解析では解析精度が低くなるのに対して,本解析はむしろ破壊近傍の挙動の評価を得意とする。本年度はカムクレイ型の構成関係を導入することによって液状化過程のシミュレーションを実施した。他に液状化を伴わない地盤の地震時崩壊に対してシミュレーションを実施,既存の崩壊パターン事例についての模擬解析を実施し,解析の妥当性についての検証を行った。また,断層活動の研究については庄内平野を取り上げて,東縁断層の地震発生周期をトレンチ調査結果に基づいて推定する研究を実施した。ボーリングコアの粒度組成と年代測定を組合せることによって地層年代の特定化,断層発生年代の推定,断層活動期の特定を行った。
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