研究分担者 |
上野 誠 大日本土木株式会社, 研究員
金谷 嘉久 矢作建設株式会社, 研究員
鈴木 康弘 愛知県立大学, 文学部, 助教授 (70222065)
中野 正樹 名古屋大学, 工学部, 助手 (00252263)
大塚 悟 名古屋大学, 工学部, 助教授 (40194203)
KANATANI Y DAINIHON CONSTRUCTION CO., LTD., Researcher
UENO M YAHAGI CONSTRUCTION CO., LTD., Researcher
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研究概要 |
本研究では既存構造物の耐震安定性を評価するために,2つのアプローチを用いている。1つは地震荷重に対して直接構造物の破壊を評価する方法であり,構造物の安全率を求める方法であり,他方は構造物の地震によって生じる残留変形量を予測して,構造物の耐震性を評価する方法である。安定解析については昨年度に盛土を対象に基盤で正弦波加速度入力を行った際の,正弦波周期と盛土の安全率の関係について調べたことを受けて,従来の震度法を用いた解析手法との比較を行った。その結果,長周期の場合には本研究で提案する安全率と慣用法が一致することを明らかにした。この結果,新しく提案した安定解析手法の物理的意味と,工学的有用性が証明された。本年度は過去の地震波(不規則波)に対しても安定解析を実施し,従来の設計法との比較を通して地震に対する構造物設計について考察を行った。他方,変形解析については剛塑性動的変形解析に,新たに地震によって生じる過剰間隙水圧に関して間隙水圧モデルを導入し,液状化過程の数値シミュレーションを行った。その結果,合理的に液状化を表現することが可能なことを明らかにした。他に,補強材の打設による盛土の安定性に及ぼす補強効果についても安定解析を行い,詳細な検討を行った。
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