研究概要 |
水と透明体の屈折率を合わせ,物体まわりの流れの3次元計測を行う技術を開発している。これまでに得られた成果を列挙する。 (1)3次元の粒子画像自動追跡プログラムが完成した。 (2)これにさらに粒子の重なり,ピンボケなどの情報を導入する手法を検討した。重なりやピンボケを示す数値パラメータを見いだした。 (3)屈折率整合には,現在のところ,シリコンゴムとヨウ化カリウム溶液を使い,屈折率約1.41にするのが良いことがわかった。 (4)水と比重が等しい科学粒子を既に開発している。さらにそれに酸素濃度を計測できる機能を付加するための基礎的実験を行った。 (5)これらを用いて,テトラポッド周辺の,波による流れの計測を行った。 (6)実際に実験を行ってみると様々な新たな問題が生じてきた。例えば透明物体の表面は結晶の欠陥や微量の汚れ等によって屈折率がどうしても若干変化し,水との界面の部分が光ったりする現象が生じる。ヨウ化カリウムを入れ、水の屈折率を上げると電気伝導度等も変わるので,水位計等の電気計測器の抵抗等も変える必要が生じる。
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