研究課題/領域番号 |
06555169
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
時松 孝次 東京工業大学, 工学部, 教授 (50134846)
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研究分担者 |
井合 進 港湾技術研究所, 地盤振動研究室, 室長
皐川 三郎 東京工業大学, 総合理工学研究科, 教授 (00143652)
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キーワード | 微動 / アレイ観測 / 表面波 / S波速度構造 / レイリー波 / ラブ波 / FKスペクトル解析 / 地盤の増幅特性 |
研究概要 |
微動に含まれる表面波特性を明らかにするため、地盤構造が分かっている2地点で、一昼夜にわたる微動のアレイ観測を行い、鉛直動、水平動に対するFKスペクトル解析を行って、(1)FKスペクトル解析から求めた鉛直成分、水平動合成成分の分散性は、微動の到来方向が日変化しても安定していること、鉛直成分はレイリー波、水平動合成成分はレイリー波とラブ波の間の性質を示すこと、(2)水平動合成成分の位相速度は、水平動伝播方向成分および直交方向成分のパワー比に依存して、両者の位相速度の間の値をとる傾向があること、(3)鉛直成分、水平動合成成分、伝播方向成分、直交方向成分が同一方向から伝播するサイトでは、水平動伝播方向成分・直交方向成分からレイリー波およびラブ波の特性を有る程度の精度で抽出できる可能性があること、(4)微動の到来方向が複数あるサイトでは、水平動伝播方向成分と直交方向成分からレイリー波とラブ波両方の特性を直接抽出することが難しいこと、(5)微動の分散性は表面波高次モードの影響を受けて逆分散するが、微動にどのモードが卓越するかを判断するために、振幅スペクトルを用いることが有効であることを示した。以上をまとめ、微動観測から地盤構造を同定する手法を示した。 提案手法の妥当性を確認するため、神戸市住吉地区で微動アレイ観測および1点移動観測を行い、鉛直動分散性の逆解析および水平鉛直振幅比の検討から、深度2kmまでのS波速度構造断面を推定した。このモデルを用いて1次元有効応力解析を行い、地震動強さおよび建物被害分布の関係を検討した。その結果、推定された地震動強さは、建物被害と良く対応し、提案手法の有効性が確認された。
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