研究課題/領域番号 |
06555173
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
赤坂 裕 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20094112)
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研究分担者 |
大城 匡豊 (株)大氣社, 技術研究所, 研究員
中島 正弘 鹿児島工業高等専門学校, 助教授 (70124170)
岩下 剛 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (90253905)
黒木 荘一郎 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (30094139)
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キーワード | 空気調和装置 / 火山灰 / 慣性力 / 集塵装置 / エリミネータ / 捕集効率 |
研究概要 |
実験装置は昨年度と同じ装置を使用し、実験に使用する火山灰は新たに採集した。火山灰の粒度分布は捕集効率に大きな影響を与えるため、収集した火山灰を粒径別に分類した後、各粒径の火山灰を混合して標準的な粒度分布の火山灰を合成した。空調用プレフィルターの心臓部をなす慣性力捕集部にはエリミネータを用いているが、今年度はまず、昨年度までの塩化ビニル製のエリミネータに比べて、溝の形状が異なるアルミ製のエリミネータを用いて捕集実験を行った。その結果、両者の捕集効率はよく似ているが、風速が大きくなるとアルミ製エリミの方がやや捕集効率が高くなることがわかった。次に、塩ビ製エリミを、溝が無い点以外は同じ構造を有する鉄板製のエリミと比較し、溝の有無の影響は風速が4m/s以下では小さいが、風速が大きくなると溝有の方が捕集効率が高くなること、その傾向は特に火山灰の粒子が大きくなる程強くなることを確かめた。次に、塩ビ製と鉄板製のエリミを用いて、粒径別の捕集効率(部分捕集効率)を測定した。このような測定を行った理由は、火山灰の粒度分布は採集地と季節によって異なるので、粒径別に捕集効率を測定しておき、粒径別捕集効率を合成することによってある粒度分布有する火山灰に対する捕集効率が得られば、捕集効率の実用性が高まるからである。このような方法を検証するため、部分捕集効率から合成した捕集効率とその火山灰に対する捕集効率(総合捕集効率)を比較し、前者は後者よりやや低いという傾向を有するものの、両者はほぼ一致することを確かめた。
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