研究課題
小型の冷凍機を購入しオンセンター型の4軸回折計に搭載可能なように設計した。ベストな方法としては冷凍機を4軸ゴニオメータのφ軸に取り付けるようにする事であるが、残念ながらごくわずか高さが高くなるので冷凍機をx軸上部からの吊り下げ型とした。これによりx軸の回転にともない試料も回転する。この型で設計した初期試作機の段階で生じた問題点は、4軸回折計への取付けが容易でなかった事で、これは改善を要した。さらにこの型で問題となるのは次の点である。試料を支えるゴニオメータヘッド部分にはφ軸からの自由な回転を伝る必要があり、さらには試料のセッティングには、わずかにでも並進も可能でなければならない。冷凍機はx軸上部から吊り下げられているのでφ軸に対して固定されている。また試料まわりの結露や、このような小さなパワーの冷凍機で低温にするためには、試料まわりを真空にする必要がある。つまり真空を保ちながらφ軸からの回転部分を試料に伝えなければならない。本試作機ではOリングとベローズでこの部分を作製し、4軸回折計に搭載している。この状態で冷凍機を運転した際に冷凍機からの振動は、ごくわずかであるが確かに存在している。これが試料にどの程度影響するのかについては、今後検討を加えていかなければならない。現在-40℃程の低温を得ているが、カタログデータからはさらに低温に下がるはずで、現在さらに低温を目指している。また試料は冷凍機ヘッドからの熱伝導で冷やすために、冷凍機ヘッドからの伝導をどの様にロスを少なくしていくかについてはさらに詳しい検討を要する。一方、予備実験のための試料や、温度コントロールのための電源などは別に用意している。
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