研究課題/領域番号 |
06555195
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
新原 晧一 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (40005939)
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研究分担者 |
大島 健司 ノリタケカンパニー(株)開発本部, 副主事
名和 正弘 松下電工(株)中央研究所, 主査
関野 徹 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20226658)
中平 敦 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (90172387)
上田 智 大阪大学, 産業科学研究所, 講師 (20029870)
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キーワード | セラミックス / ナノコンポジット / ナノ複合材料 / 破壊強度 / ナノ粒子 / 複合材料 / 機械的性質 / 磁気的性質 |
研究概要 |
セラミックス/金属系のナノコンポジットに関して以下の成果を上げた。 1.Al_2O_3粉末にMo金属酸化物、Ni金属酸化物、W金属酸化物、Cu金属酸化物をアルコール中で均一に混合し、この混合物を焼結炉に入れ、300-600°Cの温度で水素ガスを流すことにより、平均粒径0.3ミクロンのAl_2O_3粉末中に5-10nmの金属超微粉末が均一に分散した出発原料を作製するプロセスを確立した。 2.この混合粉末を1200-1500°Cで焼結させることにより、10-40nmの金属粒がAl_2O_3の結晶粒中に均一に分散した緻密なセラミックス/金属径ナノコンポジットの作製に成功した。電子顕微鏡観察の結果、金属ナノ粒子とセラミックスの界面に不純物は存在せず、Al_2O_3と金属ナノ粒子は原子レベルで直接結合していることを見出した。 3.また、これらのセラミックス/金属系ナノコンポジットが、1000MPa以上の超強度を示すと共に、予想とは逆に高温でも優れた機械的特性を示すことを見出した。 4.Al_2O_3/NiとAl_2O_3/Cu系のナノコンポシゼットに関しては、前者では優れた機械的特性と強磁性特性が、また後者の場合には優れた機械的特性と電気伝導特性が共生していることを明らかにした。 5.昨年度に報告したZrO_2/Mo系のみでなく、Al_2O_3/Mo系でも、ミクロンサイズのセラミックス結晶粒中にナノサイズの金属ナノ粒子が、また同時にミクロンサイズの金属結晶粒子にナノサイズのセラミックス粒子が分散した双方向ナノコンポジツトの製造に成功した。 6.これらの双方向ナノコンポジットは、2000MPa以上の超強度と10MPaml/2以上の超靱性を示すことを明らかにした。
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