研究課題/領域番号 |
06555197
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
井口 泰孝 東北大学, 工学部, 教授 (90005413)
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研究分担者 |
成島 尚之 東北大学, 工学部, 助教授 (20198394)
国分 馨 日本精線(株), 商品開発部長(研究職
半田 康延 東北大学, 医学研究科, 教授 (00111790)
星宮 望 東北大学, 工学研究科, 教授 (50005394)
NOZOMU Hoshimiya Graduate School of Engineering, TOHOKU UNIVERSITY,Professor (50005394)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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キーワード | FES / 電気刺激 / 電極 / 埋め込み / インプラント / 機能再建 / 生体材料 / 耐食性 |
研究概要 |
手足が運動麻痺している脊髄損傷患者、脳卒中患者に対して、麻痺した末梢神経・筋系にプログラムされた電気刺激を与え、麻痺部位の機能を再建する機能的電気刺激(Functional Electrical Stimulation:FES)は有効である。申請者らは経皮的筋内埋め込み電極を用いた刺激装置を開発し、臨床的に使用している。本システムは刺激電極が皮膚を貫通して体内に埋め込まれるため、刺入部の感染、断線の可能性、注意深い手入れの必要性、外観上の抵抗感等の欠点がある。そのため、インプランタブル機能的電気刺激装置の開発が急務である。本研究では、現在の経皮的埋め込み電極より、一層信頼性の高い完全体内埋め込みシステム用の電極開発を目的としており、下記の成果が得られた。 1.従来のSUS316Lステンレス鋼細線に加えクロム-コバルト基合金である604PHを用い径25μmの細線加工を行い十分な機械的性質を有する電極を作製した。 2.SUS316L細線は塩素イオンを含む溶液(生理食塩水)中の電荷負荷加速腐食試験により孔食(pitting corosion)が認められた。一方、604PHでは孔食は全く認められず、高い耐食性を示した。 インプランタブル機能的電気刺激用電極として、刺激装置との接続可能なコネクターおよび電極先端形状を開発した。これを用いることにより埋め込み手術中容易に20本以上の電極を安定して結合できた。 現在、完全埋め込み型刺激装置のプロトタイプと2種類の電極(SUS316L細線および604PH細線)を用い、山羊へ埋め込み、システム全体の動作試験を行っている。本格的なシステム開発への有用な知見が期待される。
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