研究課題/領域番号 |
06555206
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
川副 博司 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (80087288)
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研究分担者 |
丹治 宏彰 HOYA(株), 材料研究所, グループリーダー
細野 秀雄 東京工業大学, 工業材料研究所, 助教授 (30157028)
植田 尚之 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (00261123)
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キーワード | 透明伝導体 / イオン注入 / キャリア生成 / アモルファス伝導体 |
研究概要 |
本年度の主要実績を記す。 1.スピネル構造をもつ電気絶縁性透明薄膜に、伝導電子を導入する有効なド-ピング手法を発見した。即ち平成5年度までの研究で発見した広いバンドギャップ伝導体MgIn_2O_4スピネルのスパッタ薄膜を作製し、これにLi^+イオンを注入することによって伝導電子が生成しn型伝導性が発現することを発見した。伝導度は、10^<-8>S/cmから10^1S/cmまで増大した。Li^+イオン1個が1個の伝導電子を生成し得ると仮定すると、キャリア生成効率は40%であった。このことは、スピネル格子中に存在する4配位及び6配位カチオン空孔が過剰イオンのド-ピングサイトとして働くことの実証であり、典型半導体では見られぬ特徴である。購入装置は、薄膜試料が目的物質であることの確認(X線薄膜回析測定)に使用された。 2.n型のみならずp型伝導体にもなり得る候補物資としてAgSbO_3を選択し、その薄膜をスパッタリング法により作製する条件を確立した。
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