研究課題/領域番号 |
06555207
|
研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
西村 新 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (60156099)
|
研究分担者 |
田村 仁 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (20236756)
今川 信作 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (10232604)
三戸 利行 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (10166069)
佐藤 定男 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (20235344)
山本 純也 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (00029208)
|
キーワード | 超伝導導体 / 安定性 / 極低温 / 強磁場 / 大電流通電 / 機械試験法 |
研究概要 |
平成7年度においては、装置全体の組立、8Tスプリットコイルの励磁、超伝導導体の機械特性試験を実施し、計測・制御系の安定性を検討した。本年度の研究実績は以下の通りである。 1.強磁場機械試験装置の組立 前年度に購入、製作したクライオスタットに、荷重負荷装置、8Tスプリットコイル、10kA電流リ-ドを取り付け、試験装置全体の組立を行った。そして、試験用の超伝導導体をセットし、クライオスタットの試験冷却、8Tスプリットコイルの試験励磁、10kA電流リ-ドの試験通電、荷重負荷装置の動作試験を実施した。各試験結果は以下の通りである。 (a)クライオスタットの試験冷却によって、約500リッターの液体ヘリウムを安定して貯留することができた。 (b)8Tスプリットコイルを液体ヘリウムに浸漬した状態で励磁した。スプリットコイル単独での8Tまでの励磁を順調に行うことができた。 (c)10kAの電流リ-ドを30kAの直流電源に接続し、5分間、10kAの通電を行った。電流通電時に若干の電流値の変動が認められた。 (d)負荷装置の動作試験を単独で実施し、常温での動作と同じであることを確認した。 2.総合機械試験 各装置の単独試験を行った後、8Tの磁場を作った状態で、5kAの通電を行い、負荷装置の動作試験を実施した。この時、負荷装置の制御が不安定となり、所定の変位速度で負荷ロッドが制御されないことが判明した。8Tのスプリットコイルを立ち上げた状態では、負荷装置は正常に動作することから、30kAの直流電源立ち上げ中のノイズもしくは通電電流による磁場によって負荷装置の制御系が不安定になるものと推測され、その対策を進めている。試験的に行った超伝導導体の機械試験結果を確認するため、導体断面の金属顕微鏡観察を実施した。その結果、顕著な損傷は認められなかった。
|