研究課題
エネルギー分野(加圧流動層複合火力発電やごみの燃料化)や各種製造プロセス(鉄の溶融還元プロセスや触媒反応)へ発展しつつある循環流動層反応装置内固気混相流構造を解明するために、世界に先駆けて開発した固気濃厚流れ用のレーザーシート法を発展させ、以下の研究を進めた。1.高速度ビデオ・レーザーシート光源システム(ナック社製、MEMRECAM ci:最大2000フレーム/秒)を導入し、実験室スケール循環流動層(内径200mmφ)における粒子群のクラスター挙動の撮影を開始した。その際、単に固定したレーザーシートを用いた2次元像の撮影に加えて、レーザーシートをシート面に垂直な方向にスキャンさせて撮影を行い、連続画像より粒子群クラスターの3次元形状に関する初歩的な知見を得た(Can.J.Chem.Eng.投稿中)。2.1を通じて比較的濃厚かつ濃度も一様でない粒子群をレーザーシート法で可視化する際の固有な問題点が新たに明らかになった。すなわち、画像中にあらわれる粒子群による遮光、掩蔽や2次反射光による虚像の補正が、より詳細な解析(粒子濃度分布測定や輪郭線抽出、画像の統計処理等)に耐えうる画像を得るために必須であることがわかった。そこで模擬粒子群を用いて、これらの補正を必要とする効果の洗い出しと、画像補正の方法論について考察した(化学工学会第7会循環流動層に関するシンポジウム(平成6年12月、東京)にて発表)。
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