研究課題/領域番号 |
06555262
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
菅野 了次 神戸大学, 理学部, 助教授 (90135426)
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研究分担者 |
藤田 雄耕 日本電池株式会社, 研究開発本部, 企画室長
山本 治 三重大学, 工学部, 教授 (70023116)
河本 洋二 神戸大学, 理学部, 教授 (00030776)
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キーワード | 層状岩塩型酸化物 / リチウム電池正極材料 / インターカレーション |
研究概要 |
(a)岩塩型層状ニッケル酸化物化合物 LiNiO_2の合成条件と組成、構造、電極特性との関係を詳しく調べた。合成条件と構造との関連について、微粒子を出発物にした低温合成の結果得られた試料は、立方晶岩塩型を基本とする不規則配列型構造になること、650℃で合成した試料は化学量論組成に非常に近いこと、より高温で合成した試料はリチウム層にニッケルが不規則配列をすることを、中性子回析などを用いて明らかにした。また、磁性が不規則配列の程度に敏感に反応することから、プローブとして用いることが出来るのを明らかにした。 (b)岩塩型新規鉄酸化物 LiFeO_2の組成を持つ物質は、これまでには層状構造を持つものは確認されていなかった。本研究で、イオン交換法によって合成したLiFeO_2が、層状構造を持つことを中性子回析、メスバウアー測定、磁気測定などの結果から明らかにした。 γFeOOHをホスト構造として、イオン交換反応法によって新規LiFeO_2を合成した。中性子回析測定などを行ない、この化合物がジグザグ層状構造を持つことを明らかにした。また、リチウム電池の電極として用いることが出来ることも見いだした。
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