研究課題/領域番号 |
06555263
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中嶋 直敏 長崎大学, 工学部, 教授 (80136530)
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研究分担者 |
高井 麗敬 リツー応用光学株式会社, 代表取締役, 研究部長
相樂 隆正 長崎大学, 工学部, 助教授 (20192594)
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キーワード | 有機超薄膜 / 電位変調反射分光法 / 電子機能 / 人工脂質二分子膜 / 人工脂質LB膜 / 偏光反射スペクトル |
研究概要 |
1.酸化還元分子を取り込ませた人工脂質二分子膜修飾電極の設計・構築 フラビンをもつ人工脂質の合成・単離・精製を完了した。フラビンをもつ人工脂質を混合した、または電子伝達蛋白質を取り込ませた脂質二分子膜修飾電極の設計・構築し、それらの電気化学的評価を行った。 2.電極表面上の超薄膜の鏡面反射測定用の光学系の設計・構築 超高感度反射分光電気化学システムを設計・構築し、第一段階の試作機を完成して実際に測定に応用した。試作機の性能は、波長領域(300〜900nm)、入射角範囲(25〜80°)、最高感度(2×10^<-6>)、偏光を用いた測定能などで当初の目標をほぼ満足していることが確認できた。 3.試作分光電気化学測定システムを用いた測定・解析 (1)チオール自己集合膜修飾電極上で酸化還元色素の反応過程をその場解析した結果、色素は膜に取り込まれているが電極表面との相互作用による電子構造の変化はほとんど起こっていないことがわかった。 (2)入射角を変えて偏光反射を測定することにより、電子伝達蛋白質のヘムの配向を見積もることができることがわかった。 (3)グラファイト電極上での色素の動的過程の詳細な解析に成功した。 (4)人工脂質膜中で反応するヘム蛋白質の状態を測定することができた。 4.今後の展開に関する計画等 試作測定システムを高度化するとともに、人工脂質超薄膜の電子機能の分子レベル解析を推進する。
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