研究分担者 |
冨井 洋一 京都大学, 工学部, 講師 (90026245)
萩原 理加 京都大学, 工学部, 助教授 (30237911)
菊池 潮美 京都大学, 工学部, 助教授 (70026326)
大石 敏雄 関西大学, 工学部・金属工学教室, 教授 (80026145)
堤 定美 京都大学, 生体医療工学研究センター, 教授 (00028739)
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研究概要 |
申請の主要設備、X線光電子分光分析装置(ESCA 3200-01型 島津製作所製 12,000千円)を設置、調整の後既存の溶融塩電 析およびプラズマ反応析出の実験装置によって、窒化物系薄膜の生成が行われた。 1.窒化物生成電気化学反応機構の基礎的解明と熱力学的最適生成条件(伊藤 靖彦、大石 敏雄、萩原 理加) 溶融塩やプラズマによる窒化物の生成が実際に行われた。(研究発表1,2,5項参照)実験結果を参考にしてこの生成反応の速度や生成エネルギー等の基礎的熱力学定数の評価から、生成機構の解明が理論的な見地から行われた。(研究発表4,7,8項参照)これらの検討結果から窒化物系薄膜生成の最適電解・最適プラズマ条件の理論的確立を目指す。 2.窒化物系薄膜の組成・構造・組織の制御及びマイクロキャラクタリゼーション(伊藤 靖彦、渋谷 敦義、菊池 潮美、冨井 洋一) 生成した窒化物系薄膜の機能性は、組成・構造・組織の制御がアトミック乃至はメゾスコピックに至るミクロスケールで行われなければならない。そのためには生成物に対するSEMやTEM(既設)によるミクロな情報が不可欠で、中でも化学結合状態の評価の出来るESCAスペクトルは有益であった。これらのミクロな情報をフィードバックして窒化物系薄膜の実験的な 最適生成条件確立の目安と共に工業的な実用製造条件への示唆が与えられた。(研究発表1,2,5,6項参照) 3.窒化物系薄膜材の表面改質・複合化及び生体親和機構(伊藤 靖彦、桑原 秀行、堤 定美) 窒化物及び窒化物系薄膜の有望な展開の期待されている生体材料の場合には、生体親和性が最重要である。ここでは、各分野にわたる本研究組織の利点を生かし、表面改質・複合化された窒化物系材料の生体親和性についての検討が電気化学的な測定によって行われた。(研究発表1,3,5項参照)
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