研究課題/領域番号 |
06555271
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
三上 幸一 東京工業大学, 工学部, 助教授 (10157448)
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研究分担者 |
丸田 順道 セントラル硝子, 東京研究所, 主任研究員
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キーワード | 光学活性含フッ素有機化合物 / 不斉触媒 / アルドール反応 / エン反応 / エナンチオ選択性 / 不斉炭素・炭素結合生成反応 |
研究概要 |
近年、光学活性含フッ素有機化合物の顕著な生理活性や物理特性が注目を集め、それらの効率的かつ実用的な不斉合成法の開発は、今日の有機工業化学における重要課題の一つとなっている。従来、光学活性含フッ素化合物の不斉合成法は光学活性非フッ素化合物の直接的フッ素化法、あるいは酵素、微生物による生物化学的光学分割法など主に二つのアプローチによってなされていたが、最近急速な展開をみせている非フッ素化合物の不斉合成法に比較すると、その不斉合成法は大きく遅れをとっているといわざるをえない。特に、不斉金属錯体触媒による純化学的不斉合成法は効率、実用性の面で優れているにもかかわらず、含フッ素化合物の不斉合成に展開した例はほとんどない。従って、有機フッ素化学の分野にこうした非フッ素化合物の触媒的不斉合成法の開発成果を導入することは、有機合成化学者の急務であると言っても過言ではない。申請者らは、ここ数年、効率的な不斉合成法の開発を目指し、不斉触媒による不斉炭素・炭素結合生成(CCF)反応の開発に取り組んできた。特に、光学活性ジオールを配位子とするチタン錯体はエン反応、(ヘテロ)Diels-Alder反応、あるいはアルドール反応など有用なCCF反応の極めて有効な不斉触媒となることを明らかにしている。そこで申請者らは不斉触媒的CCF反応における豊富な経験と実績を生かして、効率的かつ実用的な光学活性含フッ素化合物の触媒的不斉合成法を開発した。平成6年度はフロラール-エン反応の高ジアステレオ選択的かつ高エナンチオ選択的不斉触媒化、さらにはアルドール反応に成功した。
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