使用したプラスチック材料は直径3〜5mmのアクリル、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネートの5種類である。5種類のプラスチック粒子と5種類のプラスチック板との間の25通りの全ての組合せについて摩擦帯電特性を調べた。一つの組合せについて25個の粒子を使用し、その質量と摩擦帯電により得た帯電量から非電荷量(電荷対質量比)を求め、帯電特性を評価した。同一プラスチック材料同士の摩擦では帯電量は非常に小さく、ほとんど帯電しない。一方、異種材料間では、材料によって帯電量は異なるが、帯電量は比較的大きく、使用した5種類のプラスチックについては確実に選別できる可能性があることが明らかになった。この方法で帯電させた粒子を、2枚の高電圧電極間に落下させて、粒子が電界により偏向される距離を実験的に調べた結果、摩擦帯電をさせるための振動板の長さは70cm以上、偏向電極電圧±50kV、電極の長さ70cm以上あれば十分選別回収できることが明らかになった。
|