研究課題/領域番号 |
06556013
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
太田 明徳 東京大学, 農学部, 助教授 (30125885)
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研究分担者 |
松井 徹 ジャパンエナジー(株), 医薬バイオ研究所, 研究員
古橋 敬三 ジャパンエナジー(株), 医薬バイオ研究所, 主席研究員
永田 裕二 東京大学, 農学部, 助手 (30237531)
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キーワード | 遺伝子工学 / ジカルボン酸 / 酵母 / Candida maltosa / n-アルカン / チトクロームP450 / アシルCoA オキシダーゼ / Candida tropicalis |
研究概要 |
東京大学グループでは、 (1)Candida maltosaのn-アルカン初発酸化系に働くチトクロームP450の遺伝子8種を分離し、それらが構造上かなり異なることを見いだした。遺伝子の発現調節を調べた結果、n-アルカンの分子鎖長によって各遺伝子の誘導性が異なることを見いだした。 (2)C.maltosaの高発現プロモーターをいくつか分離した。また、多コピーベクターを作製し、この酵母における遺伝子高発現系を作製した。 (3)上記チトクロームP450遺伝子いくつかの産物の基質特異性を分析し、それらの誘導性とほぼ対応した基質特異性を有することを見いだしている。 ジャパンエナジ-グループでは、 遺伝子工学を施したC.maltosaの発酵能を検討し、これが実用酵母よりも少ないが、ジカルボン酸を生産することを見いだした。 本研究計画は、当初計画に従ってほぼ順調に遂行されつつある。また、研究者間の協力も円滑である。現時点における学術上の問題点としては、n-アルカンの初発酸化酵素の増幅のみでなく生ずる長鎖アルコールの酸化酵素の増強も必要であるかどうか、および使用したプロモーターの誘導条件で、アルカンの細胞内への取り込みが効率よく行われるかどうか、などという点である。これらについては時間と費用の許されるかぎり、極力解明に努めたい。
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