ターンテーブル式半自動植付機の導入試験と根付きラッキョウ調製機の耐久試験を中心に実用化への道を検討した。主な成果を以下に示す。 1)ターンテーブル式半自動植付機の導入試験と部分改造 (a)中継カップを除去し、種球カップ底部の片開きシャッタの下方から直接12角錐体のステンレス製播種管に導く構造とすることにより、ブリッジ現象をほぼなくすことができた。 (b)ターンテーブルの直径を370mmから470mmに拡大し、播種管を鉛直より7度の傾斜角度にすることによって、種球の植付け姿勢の向上を図ることができた。 (c)ターンテーブルの種球カップの内側に沿って円弧状に供給台を設けることによって種球供給台からの種球の取り出し動作範囲を小さくすることになり、欠株を生じずに作業速度を4cm/secにすることができた。 2)他産地への試作機の利用の可能性調査と評価 (a)徳島県鳴門市、高知県幡多郡大方町、宮崎県都城市および福井県三里浜での現地適応試験の結果、栽培様式の統一が必要であるが、徳島県および福井県では試作機に合わせて栽培様式の変更を検討している。徳島県では9年度本植付機による試験栽培圃場を設ける計画である。 3)試作植付機および調製機による半自動機械化システムの構築 (a)植付機については実用段階に入り、鳥取県岩美郡福部村では、5台以上の導入が決定している。調製機については、根付きラッキョウ調製機の実用化が最も近いが搬送ベルトの耐久試験の結果、3-6時間ごとの保守点検を怠ることができず、機械化システムの構築には、さらに今後の改造に待つところが多い。
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