研究概要 |
1.粉砕生茶乾燥既往の研究成果を整理し若干の予備実験の結果,収穫直後の蒸熱による蒸し・粉砕法・ペースト状生茶の乾燥法それぞれに問題がある事が判明した。蒸し法は高温高湿装置の開発により解決の見通しが得られた。ペースト状粉砕物の乾燥法はベクトランドバンド方式を採用することにより対応できることが判明した。 2.おから乾燥(1)豆腐製造工程の実態と利用事例を明らかにし,おからの位置付けをした。特におからの性質と利用についての問題点,貯蔵性・成分の飼料や肥料としての活用の意味を提示。(2)実験的にはおからの水分・脱水・乾燥時の状態変化を利用分野・水分性状・脱水手法並びに乾燥手法面から明らかにし,これら乾燥方式の展開技術を体系的に纏めた。 3.多目的乾燥法(1)利用の範囲-農産物・食品の多目的乾燥法は水分状態・温度規制条件や性状が著しく異なるので,多目的利用が難しい面がある。しかしヒートポンプを併用することにより温湿度の選択幅が広がり,かつ一時滞貨または貯蔵装置を併用することにより,多目的利用を達することが可能である。(2)新たな乾燥の活用分野-最近の球根や野菜の早期出荷に伴い表皮乾燥やへた部の乾燥が求められている。ラックシステムによる乾燥貯蔵法はこれらの期待にそえる方式であるが,コンテナ-の通風方式・乾燥むら防止法の外,産物それぞれの乾燥特性が不明確なまま残されているので、今年度は馬鈴薯と小豆について明らかにした。 4.自動化研究農産物各種の乾燥機構がほぼ明らかなった段階である。処理機構の単純化と同時化の検討に入っているが,この解明を完了した段階で自動化機構の開発に当たる。すでにコンテナの通気効率の改善,乾燥むら防止の反転機構の自動化には試案のテストを完了し,正貨の高いことを確認している。
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