研究課題/領域番号 |
06557001
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
阿部 和厚 北海道大学, 医学部, 教授 (10001869)
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研究分担者 |
繁野 雅次 セイコー電子工業, 科学機器事業部, 研究員
安武 正敏 セイコー電子工業, 科学機器事業部, 主査
吉岡 充弘 北海道大学, 医学部, 助教授 (40182729)
牛木 辰男 新潟大学, 医学部, 教授 (40184999)
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キーワード | フォトン顕微鏡 / 原子間力顕微鏡 / 蓋膜 / 精子 / 神経細胞 |
研究概要 |
1.機器の開発と計測条件の設定 1)高解像度プローブ顕微鏡:柔らかい生物試料をノンコンタクトモードで安定して観察可能になるように、計測条件をさらに改善した。2)液中プローブ顕微鏡:コンタクトモードで生きた培養細胞などを液中で観察する場合、細胞は培養皿の底面から剥離しやすい。そこで、ノンコンタクトモード液中で観察するカンチレバ-と標本チェンバーを開発し、その計測条件を研究した。さらに、培養液中で培養細胞などが、ある条件に反応する場合に予想される細胞表面の物理的変化を追求するために、液中で粘弾性を計測できる装置も開発した。3)生物用フォトン顕微鏡では、観察条件を研究した。さらに、蛍光像を観察する装置を組み込み観察条件の研究を開始した。 2.機器の生物応用 1)内耳蓋膜:内耳蓋膜には音を感じる感覚細胞の感覚毛が刺さり込み、音波が内耳に入ってきた際に、感覚細胞を刺激する重要な役割を演じる。この感覚毛の刺入陥凹の微細な立体形態を空気中、および水中で観察した。2)培養神経細胞:生きた培養神経細胞の動きを液中で観察した。3)精子:精子表面は精子成熟過程で様々な物質と結合する。精子、とくに頭部の物質の分布と微細形態の違いを観察した。4)これらの観察を通じて 、生物試料の作成方法、生物試料の固着方法を追求した。5)観察結果は、生物試料表面のきわめて微細な凹凸、立体形態を明瞭に示し、新しい情報を提示することを知った。
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