研究課題
本簡易疲労計は、フリッカー測定器、自動血圧計、10秒間の選択反応数測定器、10秒間のタッピング数測定器をノート型パーソナルコンピュータに一体化させたものである。そして、目的とする疲労度はこれらのパラメータ値をもとに、疲労度=-1.96×フリッカー値-0.12×収縮期血圧+0.06×拡張期血圧-2.93×10秒間の選択反応数-0.19×10秒間のタッピング数+α(個々人の補正係数)という重回帰式によって得られる。この簡易疲労計を用いて、某大学病院に勤務する病棟看護婦の疲労の測定を実施した。測定は原則として勤務開始の前・中・後に行い、日勤連続勤務での疲労度、夜勤連続勤務での疲労度などを調査した。本簡易疲労計の使い勝手についてのアンケート調査では、選択反応数やタッピング数の測定の際に、キーボードが従来の専用装置に比べ、小さすぎて叩きにくいこと、また液晶画面が従来のLEDに比べ、見にくいという意見がかなりあった。そこで、テンキ-専用キーボードに変更し、液晶画面もTFT型モニターに変更した。この改良によって、従来の専用装置とまでは行かないものの、やや使いやすさの向上が果たされた。本簡易疲労計はそのコンパクト性と疲労度の即表示性が好評であり、看護業務をはじめ、その他のさまざまな職場での疲労度の測定に利用できる。
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