研究課題/領域番号 |
06557040
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
林 純一 筑波大学, 生物科学系, 助教授 (60142113)
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研究分担者 |
後藤 雄一 国立精神神経センター, 神経研究所・微細構造研究部, 室長 (20225668)
埜中 征哉 国立精神神経センター, 武蔵病院・臨床検査部, 部長 (80040210)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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キーワード | mtDNA / ミトコンドリア遺伝子疾患 / mtDNA導入 / ミトコンドリアノックアウトマウス / 疾患モデルマウス |
研究概要 |
突然変異mtDNAのマウス細胞株への導入法の確立、さらには突然変異mtDNA導入マウス系統の樹立は急務となっているが、従来の方法ではDNAを核には導入できてもミトコンドリアには導入することができない。従って、ミトコンドリアノックアウトマウスの作製には、突然変異を持つマウスmtDNAと、マウスの培養細胞株からmtDNAが完全に削除された細胞株(マウスρ^o細胞株)の樹立が必須である。 このような背景の中で、これまで不可能と考えられてきた「マウス突然変異mtDNAを導入したミトコンドリアノックアウトマウスの作製」という本申請の目標が、以下にまとめたような今年度の成果により、かり現実性の高いものになってきたといえる (1)現在当研究室で保管されている50種以上のマウスの培養細胞を様々な薬剤で処理した後、サザン法やPCR法を用いてmtDNAの様々な欠失や点突然変異を持った細胞株をスクリーニングしたところ、4.5kbの大規模な欠失突然変異を持つmtDNAを30%の割合で含むマウス繊維芽細胞株の樹立に成功した。今後この細胞を再クローン化することにより、より突然変異の多いクローンを分離する予定である。 (2)マウス培養細胞を様々な薬剤で処理してmtDNAを完全に失ったρ^o細胞の樹立に成功した。 (3)多様な欠失や点突然変異やが蓄積しているとされる老化したマウスの脳から、シナプス部分(シナプトソーム)を単離し、これをポリエチレングリコールを用いて、マウスρ^o細胞に融合させる事により、生体からmtDNAが直接導入された融合細胞(cybrids)を作製した。 今後は(3)のcybridsより欠失や点突然変異を大量に持った細胞をクローニングし、このような細胞及び(2)で分離した細胞から単離したミトコンドリアをマウス受精卵に導入してミトコンドリアノックアウトマウス系統を樹立する予定である。
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