研究分担者 |
高橋 尚彦 大阪大学, 医学部, 助手 (30263239)
山田 充彦 大阪大学, 医学部, 助手 (10263237)
内匠 透 大阪大学, 医学部, 助手 (00222092)
堀尾 嘉幸 大阪大学, 医学部, 講師 (30181530)
堀 正二 大阪大学, 医学部, 助手 (20124779)
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研究概要 |
モルモット単一心室筋細胞標本のパッチクランプ法による解析では,inside-out patchの実験でATP感受性K(K_<ATP>)チャネルは1)rundown以前のチャネル2)rundown後のチャネル3)rundown後にヌクレオチド二リン酸(NDP)を加えた状態のチャネルに区別することができる。我々は細胞内NDPによる(1)KATPチャネルの作用が二次元的であることを明らかにした。すなわちrundown以前のチャネルではNDPは細胞内ATPによる阻害を拮抗する。rundown後にNDPを加えた状態のチャネルでは,NDPはチャネルを開口させるが,細胞内ATPと拮抗しない。これらrundown後のNDPによるチャネル回復の程度が細胞内Mg-ATP依存性の過程により調節されていることを見い出した。 さらなる調節機構として,G蛋白質によるK_<ATP>チャネルの活性化を明らかにした。ATP存在下では,GTP(+アセチルコリン),GTP_γSや,AlF_4はチャネルを活性化したが,ATP非存在下では影響を与えなかった。また活性化型G蛋白(Gαi-1,Gαi-2,Gαo)は細胞内ATPにより閉じたK_<ATP>チャネルのみを活性化した。以上よりG蛋白は細胞内ATP依存性阻害機構を拮抗することにより心筋細胞K_<ATP>チャネルを活性化することを見い出した。
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