研究課題/領域番号 |
06557049
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田上 八郎 東北大学, 医学部, 教授 (60026911)
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研究分担者 |
田畑 伸子 東北大学, 医学部付属病院, 助手 (00270835)
田中 美佐子 東北大学, 医学部, 助手 (90271907)
末武 茂樹 東北大学, 医学部付属病院, 講師 (60226397)
相場 節也 東北大学, 医学部, 講師 (80159269)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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キーワード | 皮膚 / 生体計測工学 / 角層 / 角層機能 / 角層水分 / 瘢痕 / ケロイド |
研究概要 |
本研究においては、表皮の生理機能検索のため正常皮膚を対象にして、これまで私た が開発してきた角層内の水分含有量測定法と触感的指標をもととする粘弾性計測、落屑角 の性状と角層ターンオーバー時間さらには表皮真皮細胞の増殖性、分化度との関係を調べ 炎症反応の動態と皮膚の性状との関連性を検索することを第一の目的とした。そのため、 じめに、測定用の接触電極で凹凸のある乾燥皮膚でも接触が可能というMT-8Cについ 検討を加えた。結果的には、従来のプローブにくらべ、大きな利点はみいだしえなかった さらに、さまざまな生体計測の方法を確立することによって、これまでみられなかった非 血的機能的な新しい皮膚および皮膚疾患の診断システムを確立しようと、まずは、モルモ トの実験的刺激性皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、実験白癬、実験カンジダ症をもちい 礎実験をつづけている。さらに現在は、ヘアレスミニブタを用い、ヒトでの研究の前の段 の研究を計画中である。 これらに加えて、真皮の病変をも非侵襲的に皮膚の上から検索する方法を検討し、種々の 傷の治癒の過程で生ずる瘢痕について検索を加えてきた。その結果、瘢痕の治癒の過程で 層の機能に変化が生じることをみいだし、とくに、肥厚性瘢痕やケロイドは新鮮な瘢痕の 状をつねに保ち続けているということを認めた。今後は、新たに別の面からのアプローチ 可能とする技術を導入し、皮膚の性状を、より総合的に探るシステムを作り上げ、皮膚科 研究に新しい側面を明らかにするだけでなく、皮膚疾患の治療においても従来と違う面か の突破口を開けるという期待を、この研究を続行中である。
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