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1994 年度 実績報告書

インスリン遺伝子発現細胞による糖尿病遺伝子治療-バイオ人工膵B細胞システムの開発-

研究課題

研究課題/領域番号 06557061
研究機関熊本大学

研究代表者

七里 元亮  熊本大学, 医学部, 教授 (00028515)

研究分担者 宮田 高雄  熊本大学, 医学部, 助手 (70244118)
榊田 典治  熊本大学, 医学部付属病院, 助手 (50170577)
岸川 秀樹  熊本大学, 医学部付属病院, 助手 (30161441)
荒木 栄一  熊本大学, 医学部, 助手 (10253733)
キーワードヒトインスリン遺伝子 / インスリン遺伝子発現細胞 / 線維芽細胞系腫瘍細胞 / AtT20細胞 / MIN6細胞 / HPLC / インスリン / プロインスリン
研究概要

正常ヒト白血球genomic DNAよりクローニングしたヒトインスリン遺伝子をpAc3に導入し,全長6.9kbのヒトインスリン遺伝子発現ベクター(pAc3HI)を作製した。pAc3HIを線維芽細胞系腫瘍細胞(CHO細胞,BALB/3T12-3細胞),下垂体由来細胞(AtT-20),インスリノーマ細胞(MIN6細胞)にリポフェクチン法でトランスフェクトし,ヒトインスリン遺伝子発現細胞を選択,株化し,以下の結果を得た。
1.ノザンブロット分析:インスリン遺伝子導入前のCHO細胞,3T12-3細胞,AtT-20細胞ではヒトインスリン遺伝子mRNAのバンドを認めなかったが,pAc3HIをトランスフェクトした細胞では明瞭なバンドを認めた。MIN-6細胞ではヒトインスリン遺伝子導入前の細胞でもバンドを認めたが,pAc3HIのトランスフェクトによりバンドがさらに増強した。
2.細胞外分泌蛋白の解析:pAc3HIをトランスフェクトしたCHO細胞より培養液中に分泌された蛋白のインスリン活性及びプロインスリン活性(RIA)は0.45nM/L及び3.6nM/Lで,HPLC分析によりプロインスリンと同定された。pAc3HIをトランスフェクトしたAt20細胞より培養液中に分泌された蛋白のインスリン活性及びプロインスリン活性は1.9nM/L及び0.1nM/Lで,HPLC分析により分泌された蛋白の大部分がプロインスリンで一部がインスリンと同定された。pAc3HIをトランスフェクトしたCHO細胞より培養液中に分泌された蛋白のインスリン活性及びプロインスリン活性は1.1μM/L及び5.0nM/Lで,HPLC分析によりマウスインスリン分画以外に大きなヒトインスリン分画が同定された。
3.マウス腹腔内細胞導入実験:pAc3HIトランスフェクトCHO細胞(5×10^8個)をヌードマウスに移植すると血糖値は移植後10日目より低下し,15日目には低血糖により死亡した。pAc3HIトランスフェクトMIN6細胞(10^7個)の移植では移植後24時間で死亡した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 七里元亮: "人工膵島の開発と血糖値の最適制御" 治療の開拓-阿蘇シンポジウム1993-. 73-89 (1994)

  • [文献書誌] 七里元亮: "糖尿病治療の実際 新しい治療法" 糖尿病-最近の展開. 154-163 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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