研究分担者 |
川内 義人 国立病院, 九州医療センター, 医長 (80117093)
林 純一 新潟大学, 医学部・第2外科, 講師 (30164940)
川副 浩平 岩手医科大学, 第3外科, 教授 (50075561)
富岡 淳 早稲田大学, 理工学部, 専任講師 (40217526)
川田 宏之 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (20177702)
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研究概要 |
1.研究の成果の概要は次のごとくである. (1)人工弁の国際規格が臨床現場にいる心臓外科医らの人工弁に対して欲しがっているデータと大きな開きがあることが分かり,真に必要とするデータが取得できるシミュレータの基本構想をまとめ,その機能を従来装置に盛り込む方法についてまとめた. (2)人工弁が生体内に移植された状況をより正確にシミュレータ上で再現するため,今までの循環シミュレータ装置の機能面のみならず,形態面からの模倣の可能性を探り,僧帽弁位において,それが実現した. (3)人工弁の加速耐久試験方法が従来世界的に行われている方法では圧力環境の再現という点で十分でないことが分かり,その改良方法をまとめた. 2.1の成果は以下のように自己評価している. (1)本研究の打ち合わせ会において,現場の医師から人工弁の性能でこういう点を是非知りたいという忌憚のない意見を十分に出してもらい,評価の実体とかけ離れている点をどのように埋めていくのかの具体的方策が立案できたことで,開発を進めているシミュレータがユーザー側の期待に少しでも沿えるものであることを確信できた. (2)僧帽弁位に人工弁を入れたときの流入流速波形は二峰性の特徴ある波形であるが,今回その点がシミュレータ上で再現でき,今後,説得力の得られるデータ取得の基盤ができたと考えている. (3)従来の加速耐久試験方法の問題点を数値的に明らかにすることができたことで,今後の開発の指針が明確になったことは大きな成果である.
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