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1994 年度 実績報告書

超高速磁気共鳴化学シフト動態画像法の開発と実用化

研究課題

研究課題/領域番号 06557081
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

成瀬 昭二  京都府立医科大学, 医学部, 講師 (50106407)

研究分担者 田中 忠蔵  明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 教師 (80163541)
堀川 義治  京都府立医科大学, 医学部, 講師 (20150584)
キーワード磁気共鳴スペクトル / 化学シフト画像 / 核磁気共鳴法 / 超高速スキャン / エコープラナー法(EPI) / 脳代謝 / アミノ酸
研究概要

磁気共鳴化学シフト画像(MRSI)は、多くの領域から磁気共鳴スペクトル(MRS)が得られ、代謝物質の脳内分布を画像化できる点で、脳神経疾患解析に非常に有用な方法である。この測定を高速化し、実用化することを目的として、基礎的検討を行った。まず(1)超高速測定が可能となるハードウエアの検討を行った。最重要点は、強い静磁場で強い傾斜磁場を高速でスイッチングする必要があることである。強い静磁場は現有の4.7T実験用NMR装置を対象とし、これに強力な傾斜磁場を印加できる現有電源装置(Tecrow 8606)を用い、渦電流の発生を極力おさえたShield Gradient Coil(Brucker S65)の接続を行うこととした。このcoilは特別製品であり、より高性能への改良と接続後の現有装置への整合のため時間を要し、現在調整中である。次いで、(2)測定パルス系列の開発を行った。我々の開発したChemical Shift Imaging(CSI)法にEcho planar imaging (EPI)法を組み合わせて、MRSIの高速化を図った。4.7T装置で予備実験を行ったが、信号強度に問題点が残ったため、より強い磁場強度で調整の完全な7.0T装置のある米国Univeristy of California San Franciscoへ赴き基礎実験を行った。7.0Tではラット脳内のアミノ酸(NAA)の検出と画像化が可能であった。ソフトウエアと装置の調整にて、4.7Tへの適用も可能であると推測できた。しかし、超高速測定のため、検出時間(dwell time)が短く、広い帯域のスペクトルを測定することが困難である問題点が生じた。これらは、次年度以降の検討課題として残った。本年度は、主体となる備品の調整に時間がかかり、実際の測定と詳細な検討は行えなかったが、本法は実用化が可能であると考えられ、これら結果は次年度以降への研究に生かす予定である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 成瀬昭二ら: "非侵襲性脳機能測定法-磁気共鳴法による脳代謝測定-" 神経研究の進歩. 38. 286-300 (1994)

  • [文献書誌] 成瀬昭二ら: "脳機能の非侵襲的計測-MRI/MRSによる測定-" Biomedical Engincering. 8. 2-16 (1994)

  • [文献書誌] 成瀬昭二ら: "Functional MRI of brain" nano GIGA. 3. 130-133 (1994)

  • [文献書誌] 成瀬昭二ら: "脳のFunctional Imaging臨床応用の可能性" 映像情報. 25. 35-42 (1994)

  • [文献書誌] 成瀬昭二ら: "変性・脳髄疾患におけるMRS(中枢神経における退行・変性疾患)" 臨床画像. 10. 89-94 (1994)

  • [文献書誌] 成瀬昭二ら: "脳の機能をMRで診る" 新医療. 21. 60-63 (1994)

  • [文献書誌] Shoji Naruse,et.al: "Cerebrospinal Vascular Diseases,Chap.2.Diagnostic Imaging of Brain Function and Metsbelism by Magnetic" Springer.Verlag.Tokyo, 28 (1994)

  • [文献書誌] 成瀬昭二ら: "磁気共鳴スペクトルの実際" 医学書院,東京, 229 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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