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1994 年度 実績報告書

高機能ディジタル補聴器の開発とフィッティング手法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06557089
研究種目

試験研究(B)

研究機関東北大学

研究代表者

曾根 敏夫  東北大学, 電気通信研究所, 教授 (50005245)

研究分担者 浅野 太  東北大学, 電気通信研究所, 助手 (00231895)
小澤 賢司  東北大学, 電気通信研究所, 助手 (30204192)
鈴木 陽一  東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (20143034)
小林 俊光  東北大学, 医学部, 助教授 (80133958)
高坂 知節  東北大学, 医学部, 教授 (80004646)
キーワードディジタル補聴器 / 衝撃音抑圧 / ハウリング抑圧 / 2段階評定尺度法 / フィッティング / リクルートメント
研究概要

1.入力音の周波数スペクトルを刻一刻分析して,装用者の残存聴野に入力音を写像し、リクルートメントを補償するという,我々の開発した補聴器の基本的な特性に加え,ハウリング抑圧機能と衝撃音抑圧とを,低電力型のDSP(ディジタル信号処理IC)で実現するためのアルゴリズムの研究・開発を行った.ハウリングの抑制については,フィードバックキャンセラを用いてハウリングを抑圧する手法の研究を行った.この手法は,補聴器のマイクロホンとレシ-バ間の伝達関数をフィルタにより模擬し,これによりフィードバック信号の複製を発生させ,これを入力端に逆相で足しあわせることにより,フィードバック信号を除去するものである.開発した補聴器のマイクロホンとレシ-バ間の伝達関数を測定したところ,伝達関数のインパルス応答は比較的短時間で収束することが分った.このことから,小タップ数のFIRフィルタを挿入することにより,フィードバック信号を十分除去できる可能性が示された.また,衝撃音の抑圧については,現在,検討を進めている.
2.2段階評定尺度法によって,高精度なラウドネス関数の測定を行うシステムを,ワークステーションとDSPボードを用いたシステム上に構築した.このシステムは,対話型であり,刺激音と伴に,ワークステーションの画面上にラウドネスに関する評価語が現われ,被験者は該当する評価語に対応する画面の一部分に触れることにより,ラウドネス判断を行う.このシステムにより,ラウドネス関数が高精度で測定できることを,実験により確認した.
3.ラウドネス関数から,リクルートメント補償関数を推定する手法について,実験的検討を行った.健聴者および難聴者のラウドネス関数を比較することにより,リクルートメント補償関数が得られる.ここでは,補聴器のフィッティングのための補償関数の合理的な近似式について検討した.この結果,3種類程度の傾きを持つ折線により概ね近似できることが明らかになり,装用の大幅な効率化がなされた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y.Suzuki: "Perceptual distinctive features for evaluating the performance of hearing aids" Proc.2nd International Symposium on Speech and Hearing Science. (1994)

  • [文献書誌] Y.Suzuki: "Appropriate grouping of phonemes based on distinctive features for evaluating the performance of hearing aids" Proc.ICA '95. (発売予定). (1995)

  • [文献書誌] 佐藤庄衛: "聴覚障害者の聴覚特性評価のための音素グル-ピング体系の提案" 音響学会誌. 50. 602-612 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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