眼圧カメラに、アルゴンレーザーを組み込み、そのレーザー光を家兎眼底に投射、得られたレーザスペックルパターンを同様にカメラ上部に組み込んだイメージセンサー(100×100pixels)上に結像させ、スペックルパターンのコントラストの変化度をNB値として定量化、更にNB値をカラーコード化して、モニターテレビ上に写し出す事のできる機器を試作することに成功した。NB値は、網膜組織中の赤血球移動速度(血流速度)に比例するため、任意の測定領域内の部位のNB値を別のプログラムにより計算させる事により、網膜内血流速度を得る事ができる。家兎眼における実験では、網膜NB値は、マイクロスフェア法により測定した網膜血流量と、よく相関し、更に眼圧変化に対しては、ほぼ一定に保たれる事がわっかた。この結果は、網膜NB値は、間違いなく網膜血流を測定しているものであり、本機が、生体眼における網膜循環の、生理、薬理、及び病理の研究に大変有用であることを示唆した。
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