研究分担者 |
白根 礼造 東北大学, 医学部付属病院, 助手 (30206297)
本郷 道夫 東北大学, 医学部付属病院, 助教授 (60133948)
半田 康延 東北大学, 医学部・, 教授 (00111790)
曽 尚文 東北大学, 医学部付属病院, 助手 (90236133)
大井 龍司 東北大学, 医学部, 教授 (50004734)
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研究概要 |
今年度は主に犬を用いた動物実験により,結腸の蠕動運動解析法のなかでも「人口神経節」の目的に沿う手法の選択がすすめられた。即ち当初EMG電極を用いて結腸の電気的活動をとらえる試みがなされてきたが,この方法は便塊の移送に有効な機械的運動につながる電気的活動をひろうものでは必ずしもなく,また結腸壁内で安定して働きうる電極の開発はいまだ困難であることが判明してきたために,我々は現在結腸の機械的運動自身を検出する装置の開発にとりくんでいる。当初はこれまでのストレインゲージ法が主に試みられてきたがその結腸壁への縫着部位の選択やその長期のin situの安定性などの問題があるため,結腸壁漿膜側に縫着されたリング状のセンサーで結腸運動に伴なう力学的歪をひろうことが最も現実的であると考えられるようになった。このリング状センサーは試作途上にあるがその材質,結腸への縫着法の検討なども同時に併行してすすめられている。一方半田らにより既に開発されているFES装置による骨盤座筋群刺激の至適条件は動物とヒトとの間で種差が大きいことから,既に臨床例の報告されている尿失禁防止に要する刺激条件をもとに具体的検討がすすめられている。前述の結腸運動センサーの情報を入力しFES装置に伝えるシステムは心臓ペースメーカーの如き体内埋め込み型のものを想定しているがまだ試作はすすんではいない。以上述べてきた検討項目のなかで,リング状センサーの開発がやはり最大のキ-ポイントとなっていることが明らかであり,この方面に更に焦点をしぼってゆくことが必要と考えている。
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