研究課題/領域番号 |
06557094
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
栗栖 浩二郎 大阪大学, 歯学部, 教授 (50028346)
|
研究分担者 |
竹下 佐和子 生化学工業(株), 研究員
田畑 純 大阪大学, 歯学部, 助手 (20243248)
加藤 穣慈 大阪大学, 歯学部, 助手 (90243245)
岩本 容泰 大阪大学, 歯学部, 講師 (30223431)
脇坂 聡 大阪大学, 歯学部, 助教授 (40158598)
|
キーワード | 遺伝子発現 / mRNA / PCR法 / ヒトロセルロース膜 / 凍結切片 / RNAプローブ / ディゴキシゲニン / in sutu ハイブルダイゼーション |
研究概要 |
(1)SDラットをPLPで潅流固定したのち、肋軟骨成長板を切り出し、1週間EDTA脱灰して凍結接片を作製した。ラットII型コラーゲンおよびプロテオグリカンにたいするRNAプローブを合成し、アルカリで約100〜150bpのサイズに分解してdigoxigenin標識したものをプローブとして用いた。 (2)種々の孔サイズのニトロセルロース膜に凍結切片を、吸引転写または重層したち一部の試料は80℃ドライオ-ブン中でベ-クあるいはUV照射した。その後同一条件でISHを行った。その結果、hy bridizationの強さは、ニトロセルロース膜の孔サイズ及び吸引転写の有無には影響を受けなかった。切片上の組織の解像度は、ニトロセルロース膜の孔サイズが小さいものほど良好であった。膜のUV照射については、一部シグナルの増強を認めたので引き続き検討している。 (3)孔サイズ0.10μmのニトロセルロース膜の凍結転写した切片を5〜100μg/mlのproteinvse Kで37℃、30分処置後再び試料を4%PFAで固定後、200μg/mlのtRNAを含む溶液中で0〜13時間prehybridizationを行った。次いで、プローブを加えて50〜70℃で、16時間hybridizationを行った。洗浄も同温度で行った。その結果、ISHのシグナル/ノイズratioの向上には、最低50μg/mlで37℃、30分のproteinase K 処理と、13時間のprehybridizationが有効であった。また、hybridizeの温度が70℃でも試料が膜上に良好に保存されていることがわかった。 (4)ラット肋軟骨切片におけるII型コラーゲンおよびプロテオグリカンコアー蛋白mRNAの検出感度は、凍結転移法を応用した本法と従来法の間で差は無かった。この点については、検出を試みたmRNAの組織内含有量が豊富であるために比較が困難であったと考えられる。従って、今後より組織内含有量が少ないmRNAの検出感度を比較検討する予定である。
|