研究概要 |
1.本年度は,任意の歯列位置について歯列とハンドピ-スの相対位置関係を計測できるようにするために,歯列とハンドピ-スの両者にセンサを取り付けて相対角度を計測するようにした. 2.装置のキャリブレーションを行うために,まず口腔内の補綴物に使用される金属,およびハンドピ-スの材料の金属の両者について,磁気センサにどのような影響を及ぼすかを検討した.その結果,金属をセンサより離せば,臨床上全く問題を生じないことが分かった. 3.またセンサのトランスミッタに対する位置関係が測定精度に及ぼす影響を調べるために,臨床上使用される全範囲にわたって零点の変動を調べたところ,変動は0.72°以下であることが分かった.このことより,本歯牙切削システムでは,この精度で歯列に対するハンドピ-スの相対角度を制御可能であるものと思われた. 4.ついで,術者5名について,臨床的な状況を想定した支台歯の平行切削実験を行った結果,本システムを使用すれば平行形成の精度が向上することが確かめられた.
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