研究課題/領域番号 |
06557110
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研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
大西 正俊 山梨医科大学, 医学部, 教授 (50014139)
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研究分担者 |
辻 政秀 山梨医科大学, 医学部, 講師 (70262665)
大月 佳代子 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (20185325)
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キーワード | 人工骨 / 顎骨再建 / アパタイト / バイオグラス / 骨補填材 / 顎骨欠損 / チタン再建プレート / 骨形成 |
研究概要 |
人工骨アパタイト多孔体の骨形成性に関する検討 1)長期経過観察例における検討 日本ザル3頭の上腕骨および前腕、計6部位、アパタイトとバイオグラデス材、各々異なった気孔率のもの3種、計6コについて観察した。その結果は個体の、あるいは各々の材質による差として有意なものは認められなかった。 2)総合的な臨床応用の検討 a)下顎欠損部とくに区域切除後の欠損について 術式上の操作は(1)人工骨を欠損部形態に合わせて切削、(2)整形された人工骨の欠損部へ密接補填状態での母骨への固定がある。 臨床施行例から、(1)についてはダイアモンドディスクによる切削が最も効率よく、加工し得た。しかしながら人工骨のうちアパタイトは気孔率によっても異なるが、材質は一般に脆く破折し易く、細い部分の加工が困難である。一方、人工骨のなかでもバイオグラス材では材質は強度があり、アパタイトに比し細部の加工が可能であった。(2)については整形した人工骨を区域切除後の欠損部に固定するための独自の形態と機能をもつ再建プレートを開発、改良した。本プレートは純チタン製であり、欠損部へ人工骨を補填したのち、両側の母骨にネジ止め固定する構造である。そのネジ穴はダ円形状で、ネジをしめると相互に両側母骨を欠損側へ引き寄せる構造で、人工骨の補填下では圧迫骨接合Compression osteosynthesisとなる。本プレートの適用時には人工骨自体にはワイヤー、ネジ等の固定は不要で、両側母骨切除形態を付与することで、人工骨の固定と安定性、そして良好な臨床経過が得られている。 b)臨床適用症例について行った^<99m>Tcによる骨シンチグラム所見では全例の術後の骨形成が観察されたが、骨形成の程度には個体間で差があり、各々の年齢、化学療法、放射線照射などの関与が示唆された。
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