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1994 年度 実績報告書

異種臓器移植や麻疹ウイルス感染予防への応用を指向した低分子型補体制御因子の設計

研究課題

研究課題/領域番号 06557125
研究種目

試験研究(B)

研究機関北海道大学

研究代表者

長澤 滋治  北海道大学, 薬学部, 教授 (70029958)

研究分担者 宮川 周士  大阪医療刑務所, 法務技官
瀬谷 司  大阪成人病センター, 主幹
西村 仁  北海道大学, 薬学部, 助手 (80241347)
キーワード補体 / 異種臓器移植 / 麻疹ウイルス / 制御因子
研究概要

1:補体制御因子,MCP,の構造と機能の解析
MCPと呼ばれる補体制御因子は麻疹ウイルスレセプターでもある。MCPの細胞外領域は、4個のSCRドメインとセリン-トレオニンに富む領域(ST-領域)とからなる。このST-領域には長さの異なる3種類があるが、その長さと補体制御活性や麻疹ウイルスレセプター活性との関連性については明らかでなかった。遺伝子工学的に3種類のST-領域のMCPを細胞膜に発現させ、両活性を比較した。その結果、i)麻疹ウイルスレセプター活性は、ST-領域の長さに反比例して弱くなる、ii)補体制御活性はST-領域の長さに比例して強くなることが明らかになった。
2:ハイブリッド型補体制御因子(MCP-DAF)の設計
補体制御因子として、MCPの他にDAFと呼ばれる膜蛋白質も存在する。この2種の制御因子のハイブリッド型は臓器移植に活用できると考えられる。そこで、遺伝子工学的にMCPのC-末端側にDAFを接続させたMCP-DAFハイブリッド分子を細胞膜に発現させ、補体制御効果を比較検討した。その結果、MCP-DAFハイブリッド分子は、DAF,MCP単独よりは強い制御活性を示すことが確認された。
3:ヒト補体制御因子を発現したブタ血管内皮細胞のヒト補体抵抗性の解析
ヒト補体制御因子、MCP,DAF,MCP-DAF,の遺伝子をブタ血管内皮細胞に導入し、これらの蛋白質を発現させ、ヒト補体抵抗性を検討した。これらヒト型制御因子を発現したブタ血管内皮細胞はヒト補体に対して抵抗性を示し、特にMCP-DAF,DAFが最も効果的であることが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Iwata: "Modulation of complement regulatory function and measles virus receptor function by the serine-threonine-rich domains of membrane cofactor protein(CD46)" Biochem.J.304. 169-175 (1994)

  • [文献書誌] S.Miyagawa: "Effects of transfected complement regulatory proteins,MCP,DAF,and MCP/DAF hybrid,on complement-mediated swine endothelial cell lysis" Transplantation. 58. 834-840 (1994)

  • [文献書誌] T.Seya: "Blocking measles virus infection with a recombinant soluble form of,or monoclonal antibodies against,membrane cofactor protein of complement(MCP)" Immunology. (印刷中). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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