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1994 年度 実績報告書

大腸菌oriCプラスミド複製系を用いたDNA合成阻害薬の検索に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06557130
研究種目

試験研究(B)

研究機関九州大学

研究代表者

関水 和久  九州大学, 薬学部, 教授 (90126095)

研究分担者 小早川 敬博  吉富製薬株式会社, 医薬研究本部, 本部長
佐々木 茂貴  九州大学, 薬学部, 助教授 (10170672)
三木 健良  九州大学, 薬学部, 助教授 (40037586)
キーワードoriC / DNA複製 / DnaA蛋白 / 大腸菌 / DNAポリメラーゼ / 脂質 / dnaA変異株 / インジゴ
研究概要

本年度は、種々のoriC複製蛋白の精製を行い、試験管内複製系の構築を目指した。その結果、DnaA,DnaB,DnaC,SSB,DNAジャイレース,プライマーゼ,DNAポリメラーゼIIIホロ酵素をきわめて純度高く精製することに成功した。さらにこれらの精製した蛋白から成るoriC複製系において、DnaA蛋白に依存した、効率の高いDNA合成反応を行わすことができた。したがって、本研究の遂行に必要な試験管DNA複製系の構築はできた、と評価できる。
さらに本年度は、oriC複製反応に影響を与える薬剤の予備的な検索を開始した。その結果、インジゴから有機合成された新しい化合物がDnaA蛋白へのATPの結合を特異的に阻害することを見いだし報告した。また、DnaA蛋白に対する種々の合成脂質の効果の検討を行った。その結果、いくつかのアニオン性合成脂質の中に、DnaA蛋白へのATPの結合を強く阻害するものがあることを見いだした。
さらに、種々のdanA変異株の薬剤耐性を系統的に検索することも併せておこなった。その結果、いくつかの温度感受性dnaA変異株の中に、臨床においてトランキライザーとして使用されている薬剤に対する感受性を示すものがあることを見いだした。すでに研究代表者らは、これらの薬剤が試験管内でのリン脂質によるDnaA蛋白の活性化を阻害する性質を有していることを示し報告している。本研究の成果は、これらの薬剤がDnaA蛋白をターゲットとした細胞増殖阻害効果を示すことを示唆するものであり、本研究計画の妥当性を支持するものである。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Mizushima,S.Natori and K.Sekimizu: "Relaxation of supercoiled DNA associated with induction of heat shock proteins in Escherichia coli." Mol.Gen. Genet. 238. 1-5 (1993)

  • [文献書誌] A.Tamura,T.Ishikawa,Y.Sagara,T.Miki and K.Sekimizu: "Requitement of phosphatidylglycerol for flagellation of Escharichia coli." FEBS Letters. 329. 287-290 (1993)

  • [文献書誌] Y.Ogata,T.Miki and K.Sekimizu: "Arole of heat shok proteins for homologous recombination in Escherichia coli." Biochem.Biophys.Res.Commun.197. 34-39 (1993)

  • [文献書誌] S.Sasaki,T.Mizushima,T.Hashimoto,M.Maeda and K.Sekimizu: "3-Ace toxy-2,2′-6i-3H-iudol as a novel inhibitor of ATP binding to DnaA,the protein initiating chromosomal replication in Escherichia coli." Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters.4. 1771-1774 (1994)

  • [文献書誌] Y.Ogata,T.Mizushima,K.Kataoka,T.Miki and K.Sekimizu: "Ideutification of DNA topoisomerases in volved in immediate and trausient DNA relaxation induced by heat shocle in Escherichia coli." Mol.Gen.Genet.244. 451-455 (1994)

  • [文献書誌] T.Mizushima,A.Tomura,T.Shimpuku,T.Miki and K.Sekimizu: "Loss of flagellation in dneA mutants of Eschetichia coli." J. Bacteriol.176. 5544-5546 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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