研究課題/領域番号 |
06557133
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
板井 昭子 東京大学, 薬学部, 客員教授 (60012647)
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研究分担者 |
張ヶ谷 泰二 エーザイ株式会社, つくば研究所, 主任研究員
斉藤 昭一 東京大学, 薬学部, 寄付講座教員 (80231330)
富岡 伸夫 東京大学, 薬学部, 寄付講座教員 (20202202)
遠藤 泰之 東京大学, 薬学部, 助教授 (80126002)
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キーワード | 医薬リ-ド / リ-ド創製 / コンピュータ薬物設計 / 自動構築法 / 3次元データベース / 受容体の立体構造 |
研究概要 |
コンピュータを用いて論理的に薬物・生理活性化合物の新規リ-ドを見出すための方法論には、活性に必須な条件を満たす構造をコンピュータが自動的に構築する方法と、3次元構造データベースから検索する方法とがある。当研究者らは既に前者の独自な方法論LEGEND(受容体の立体構造既知のとき)とLINKOR(同未知のとき)の開発に成功している。LEGENDは乱数と力場を用いてリガンド結合部位の空間と可能なトポロジーを探索しつつ、1原子ずつ発生し、分子内・分子間エネルギー的に安定な分子を構築する。本研究ではまずLEGENDについて、ねらった官能基と水素結合できるヘテロ原子を発生する、分子の成長方向を制御する、小さい環構造のライブラリから自動ドッキングにより出発構造を選べる、などさまざまな改良を加えた。その結果水素結合も多く安定に相互作用し得る多様な構造をリガンド候補として示唆できるようになった。その有効性を試すため、ジヒドロ葉酸還元酵素の系に本方法を適用し、示唆された化合物の1つを合成してみたところ阻害活性を実験的に証明することができた。 さらに当研究者らは後者の方法として、蓄積された膨大な数の既知化合物から新規活性を見出す新しい方法ADAM&EVEの開発に成功した。3次元データベースから受容体の薬物結合部位によくフィットする化合物を検索する方法であり、この方法でヒットされた化合物は非常に高い確率で活性を示すことが示すことができた。
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