研究課題/領域番号 |
06557133
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | (社)北里研究所 (1995) 東京大学 (1994) |
研究代表者 |
板井 昭子 社団法人北里研究所, 生物機能研究所, 部長研究員 (60012647)
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研究分担者 |
富岡 伸夫 (社)北里研究所, 生物機能研究所, 研究員 (20202202)
遠藤 泰之 東京大学, 薬学部, 助教授 (80126002)
岩井 譲 (社)北里研究所, 生物機能研究所, 副所長 (70099977)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | 医薬リ-ド / リ-ド創製 / リガンド設計 / 分子設計 / コンピュータ薬物設計 / 3次元構造データベース / 自動ドッキング |
研究概要 |
コピュータを用いて論理的に薬物・生理活性化合物の新規リ-ドを見出すための方法論には、活性に必須な条件を満たす構造をコンピュータが自動的に構築する方法と、3次元構造データベースから検索する方法とがある。当研究者らは後者の方法として自動ドッキングのために開発したADAMを利用して、標的受容体への結合性で3次元構造データベースを検索する方法(ADAM&EVE)の開発に世界で初めて成功した。入手可能な化合物のデータベースを対象とすれば、ヒットした化合物を合成することなく入手して活性を評価できる点で優れている。その有効性はHIVプロテアーゼとジヒドロ葉酸還元酵素の系で新規のリガンドや阻害剤を見つけることができたことから証明された。ただ、入手可能化合物の数とバラエティは存在可能な化合物数に比べてはるかに少いのとコンフォメーションを考慮すれために検索に時間がかかること、化合物群の3次元構造の妥当性に問題があるのが欠点である。その点前者の構造自動構築法LEGEND(受容体の立体構造既知のとき)とLINKOR(受容体の立体構造が未知のとき)は、化合物の既知未知に関係なく受容体の薬物結合部位やそのモデルにうまくはまる構造を構築して提示してくれるが、合成に時間と労力がかかり、活性を証明するのに時間がかかるのが欠点である。そこで本研究では、3次元データベース法と自動構築法の両方の長所を合わせ持つ方法として、自動構築された複数の構造を検索分子として類似骨格をもつ構造や置換基の異なる構造を入手可能化合物の2次元データベースから検索する新方法EUREKAを開発した。非常に高速なため化合物数が1桁上がっても利用できるのが特徴である。上記ジヒドロ葉酸還元酵素に適用したところ、阻害剤として既に知られている化合物の他にそれらの類緑体の殆どが2次元データベースからヒットしたことから、その有効性が証明された。
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