研究課題/領域番号 |
06558001
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
清水 義雄 信州大学, 繊維学部, 助教授 (20150675)
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研究分担者 |
染谷 久雄 藤倉ゴム工業(株, )
坂口 明男 信州大学繊維学部, 教務員
鳥海 浩一郎 信州大学繊維学部, 教授 (40016374)
篠原 昭 信州大学繊維学部, 教授
近田 淳雄 信州大学繊維学部, 教授 (20021131)
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研究概要 |
エア-スライテケイングゲージとこれを可動させるエア-コントローラにより人体の柔らかさと形状を測定する装置を作製した。ゲージは、人体周囲に52本配置され、エア-コントローラーにより0〜0.5Kg/cm^2の空気圧で動的に人体を圧縮することが可能となった。このゲージ群は、制御装置により上下に移動し、人体格部位の柔らかさと形状を測定する。測定データは、形状が3次元、柔らかさがカラーで表わされており、人体の柔らかさと形状データは、4次元で表わされる。これにより測定データを視覚的に確認し、検討することができる。この測定装置により、女性の胸部(乳房を中心にして部位)を中心に体の柔らかさと形状の測定を行うと同時にブラジャー着装時の形状と柔らかさの測定を行った。その結果次のようなことが明らかにされた。 I.乳房は、人それぞれで異なっているのみか、左右でも形状や柔らかさに著しい差異がある。 II.ブラジャー非着用時と着用時の形状と柔らかさの測定比較より、ブラジャー着用により乳房は、整容されると同時に柔らかさの分布が著しく変化することが明らかにされた。 III.柔らかさの変化量は、主として乳頭部矢状面に沿った部位で大きく変化することが明らかにされた。即ち、乳頭部位がブラジャー着用により移動するとともに、最も柔らかかった乳頭部が固くなり乳頭上部が比較的柔らかくなるなどの変化があった。これは、ブラジャー着用により脂肪層などが移動し、ブラジャーに包まれた部分が動きにくくなることを示唆している。 IV.人体の柔らかさと形状の測定を基に人体の動的振動のシュミレーションが可能である。モード解析法により乳房のシミュレーションを行うことができた。これにより、着装状態評価への糸口が開かれたと考えることができる。
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