研究課題/領域番号 |
06558010
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
藍 尚禮 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (90015537)
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研究分担者 |
高森 久樹 東京学芸大学, 教育学部, 助手 (40188090)
堤 千里 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (30014806)
高城 忠 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (10022740)
福地 昭輝 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (80107721)
武田 幸作 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (30081798)
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キーワード | 生物教育 / 探究活動 / 観察学習 / 仮説設定 / 指導マニュアル / 課題研究 / 新指導要領 / 生物1B・II |
研究概要 |
高校生物で、新たに設けられた探究を活動の内容に展開させる学習方法の導入は、現在多く問題としてとりあげられる実験観察なしの生物学習に対する大きい反省を求めているものといえよう。確かに現場での試みは極めて好ましいものといえるが、多分に指導者の一人よがりが目につく。本研究は、教場で行なわれるはずの探究活動のいくつか、それとも形態観察、発生の仕組み、生理化学的変化、器官の構成、課題研究としての単為生殖、多様性の認識(臨海実験など)極めて日常的な科学的思考を育てつつ、興味と関心を持たせる探究の学習を、教育実践の場に導入したとき、どのような指導上の視点を設けておくべきか、どのような探究の過程を考えておくことが肝要か。そして、結果の扱いをいかにすすめるべきかなどに焦点を合わせて考えてみることにした。つまり、数多くの探究活動の項目をあげテキストを考案するのでなく、現場での教育実践の中から生徒と共に学習をすすめる教師の持っておくべき指針を用意する目的でこのモジュール 作成は実行されてきている。生命科学の中での命の大切さを主眼とした指導のうち最も基本とする“性教育の在り方"についても、試みにテキスト作成の型で指導モジュールを考案してみた。これについては、小.中の生徒に実践すると共に母親をまじえた科学の学校をすでに実施して成果を得ている。本研究は、教育実践の中での探究活動、課題研究の在り方を生徒と共に模索した最初の試みであり、さらなる展開こそ求められるべきと考えている。また、探究の活動こそ実験科学としての生命科学-生物学-を他の自然科学と極めて大きい違いのあることを認識させる指導というべきではないだろうか。
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