研究課題/領域番号 |
06558016
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
牟田 博光 東京工業大学, 工学部, 教授 (70090925)
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研究分担者 |
波多野 和彦 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (50198751)
中川 正宣 東京工業大学, 工学部, 教授 (40155685)
赤堀 侃司 東京工業大学, 教育工学開発センター, 教授 (80143626)
楠見 孝 東京工業大学, 工学部, 助教授 (70195444)
松田 稔樹 東京工業大学, 工学部, 助教授 (60173845)
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キーワード | 教師教育 / 情報教育 / ネットワーク / カルキュラム開発 / 教材開発 |
研究概要 |
本研究では、大学の教職課程の授業と現場教師との研究会とを有機的に連携させ、さらに大学に設置した教育ネットワークを活用することで、情報化への対応力を育成するための教員養成・研修方法を開発することを目的とする。特に、本研究は、日常的な問題解決場面の中で情報技術を活用させる場面を提供することにより、実践的な情報活用能力を育成する点に特色がある。 今年度は、ネットワーク環境の利用を一層すすめ、教職課程カリキュラムの中で継続的に利用していくよう、授業科目間の連携を深め、また、学年を越えたネットワーク討論も取り入れた。具体的には以下の通りである。 (1)まず、教職課程で最初にコンピュータやネットワークを活用する授業として、「教育工学」があるが、大学全体の情報教育の関わりから、大半の履修学生がコンピュータ利用経験をもっておらず、そこで、短時間でコンピュータ入門教育を行うためのカルキュラムを設計、実施、評価した。(2)その後にコンピュータを活用する授業として、「教育メディア演習II」「教科教育法第三」の他に、教育評価のための「教育情報分析法」を新たに追加し、学生の興味に応じて様々な授業科目でコンピュータ活用の機会を増やした。(3)また、最終学年で履修する「教育実習」でも、レポートの提出と、その後の討論をネットワーク上で行う環境を整え、それによって実習生個々の経験を相互交換し、実習が終わった後も教育に関わる議論を継続し、深めることができた。また、そこで出されたレポートや議論の成果を(1)の「教育工学」を履修している学生に公開し、考察させることで、授業設計や教授スキルの重要性を認識させ、学習の動機付けを与える上で有効であることが確認できた。 一方、学生が頻繁にネットワークにアクセスできるよう、大学全体の情報環境を整備することや、全大学としての情報教育カリキュラムの整備、ひいては、高等学校段階以下での情報教育の重要性も明らかになった。
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