研究課題
学校教育現場に気象情報を提供するシステムを構築し、その試験運用を開始した。現在提供しているのは気象衛星画像情報である。システムはオンライン・サービスと各種記憶媒体による提供サービスからなる。前者は主に最新気象情報を提供するもので、アナログ公衆電話回線とモデムを介して、利用者はデータを入手する。一般ユーザもネットワーク・サーバに直接ログインする方式としたので、特定の通信プロトコルを意識することなく、サーバを仮想ドライブとして容易にアクセスすることができる。後者は主に過去の大量データを必要とする時のもので、CD-ROMやMOディスクで提供される。モデムによるデータのダウンロード試験を行ったところ、気象衛星画像1画像(400KB)を最短で80秒で取り出すことができた。直線距離で約60km離れた地点からのアクセスでも所要時間は2分以内で、システム実用化の目処がたった。また、学校教育現場で気象情報を表示するためのソフトから、モデムを介して直接ログインできるようにソフトの改良を行ったほか、学習活動の展開に合わせ、可視・赤外画像の重ね合わせ機能・立体画像表示・印刷機能も追加した。気象要素データを自動観測し、パソコン内に記録するセンサーを設置した。これから得られる気温・気圧・風向・風速・湿度・降水量のデータを上記システムに組み込む準備を進めている。また、これらのデータを用いて札幌市内の中学校で前線の通過と気温・気圧の変化を題材とした気象情報の活用を図る研究授業を行った。身近な気象現象の理解を深める、情報を活用するという視点から実践を展開した。
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