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1995 年度 実績報告書

音声解析機器による児童・生徒の音読・朗読学習のための指導用CD・指導書の開発

研究課題

研究課題/領域番号 06558032
研究機関大阪教育大学

研究代表者

中西 一弘  大阪教育大学, 教育学部, 教授 (50030333)

研究分担者 田中 俊弥  大阪教育大学, 教育学部, 講師 (40252746)
余郷 裕次  鳴門教育大学, 教育学部, 助教授 (90191535)
石塚 雄康  玉川大学, 文学部, 教授 (50129946)
高橋 俊三  群馬大学, 教育学部, 教授 (10216723)
キーワード重点領域研究『日本語音声』 / 自然なイントネーション / 音読指導 / 実地指導 / 聞き手に伝わる音読 / 基本的な指導過程 / 実効性のある指導 / 話しことばの指導
研究概要

本年度も、昨年度に引き続き、重点領域研究『日本語音声』の研究成果「自然なイントネーション」(東京放送班)をベースにした音読の実地指導をおこなった。とりわけ本年度は、その基本的な指導方式の有効性を検証するために、生活語の語アクセントおよびその抑揚が対照的な二地点(八戸市と人吉市)にまで調査範囲を拡大した。その結果、自然なイントネーションにもとづく意識的な音読指導は、学習者の音読を本文の意味内容に即した<聞き手に伝わる音読>へと変容させる点において有効であることが確かめられた。また、生活語のいかんにかかわらず、以下に示す基本的な指導過程が一般性をもちうるのではないかと判断された。
(1)語句のまとまりを理解させた上で一文のまとまりに気づかせ、それを自然なイントネーションで音読させる。
(2)動作化させたり、絵にさせたりすることによって、その場面や叙述内容をいきいきと想起させ、文脈のつらなりや段落のまとまりに忠実な音読をおこなわせる。
(3)相手に伝わる音読は、自然なイントネーションにもとづく音読であることに気づかせる。
そして、その指導の際には、1)読点にとらわれることなく、その意味内容を考えて音読させること、2)述部から順に繰り上げて音読させ、一文のまとまりを自然なイントネーションのなかで把握させること、3)本文のテクストを一文ごとに書き直させて、本文の意味内容に即した音読をさせること、4)「この」「その」などの指示語の重要性を理解させ、文脈の展開に即した音読を意識させること、5)日常の話しことばの指導に培う音読指導をこころがけ、音読することの楽しさやおもしろさを実感させることといった以上の点が重要であり、そうした点に留意した指導が実効性のある指導につながるものとしてその有効性がさらに検証された。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 余郷裕次: "小学生の音読・朗読の実態(2)-指導の前後における音読(説明文)の変化-" 『語文と教育』(鳴門教育大学国語教育学会). 第9号. 67-78 (1995)

  • [文献書誌] 高橋俊三: "音読・朗読の教材開発(一)" 教育科学国語教育(No.509). 37巻8号. 109-113 (1995)

  • [文献書誌] 高橋俊三: "音読・朗読の教材開発(二)" 教育科学国語教育(No.511). 37巻10号. 109-113 (1995)

  • [文献書誌] 高橋俊三: "群読の教材開発" 教育科学国語教育(No.513). 37巻12号. 109-113 (1995)

  • [文献書誌] 田中俊弥: "小学生の説明文音読に関する調査研究-異学年間における個別事例の比較を通して-" 大阪教育大学紀要(第V部門・教科教育). 44巻1号. 17-30 (1995)

  • [文献書誌] 田中俊弥: "文学教材「山月記」に関する授業研究のノート(3)" 学大国文(大阪教育大学国語国文学研究室). 39号. 119-135 (1996)

  • [文献書誌] 高橋俊三(編著): "『音声言語指導のアイデア集成』全四巻(予定)" 明治図書出版, 180 (1996)

  • [文献書誌] 中西一弘: "『聞き方・話し方の練習学習』全七巻(予定)" 明治図書出版, 180 (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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