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1994 年度 実績報告書

集積化光多重コンピューティングのための多波長受光ICの試作

研究課題

研究課題/領域番号 06558036
研究機関東北大学

研究代表者

青木 孝文  東北大学, 大学院情報科学研究科, 助手 (80241529)

キーワード光電子集積回路 / 波長識別素子 / フォトダイオード / 受光素子 / 波長分割多重 / 光コンピュータ / 光計算機
研究概要

本年度はpn接合フォトダイオード上に誘電体多層膜による光学フィルタを直接堆積して形成される垂直入力形多波長選択素子の設計および試作を行った.識別する波長としては商用レーザで用いられる635,690,750,830nmの4種類を考え,これらの波長それぞれに選択的に反応するフィルタおよびフォトダイオードを1チップに集積化するものとした.
1.まず,誘電体多層膜中の光波干渉を数値計算することにより,4波長に対する光学フィルタの特性を設計した.さらに,SPICE等の電子回路解析プログラムを用いて,電子回路部の設計を行った.
2.以上のように設計された4波長受光ICの試作を行った.本試作で特徴的な誘電体多層膜蒸着工程においては,基板温度が300℃程度まで上昇することが予想されたため,誘電体多層膜のパタ-ニングをアルミマスクを用いたリフトオフ法により行うものとした.この適合法を調べるために2波長の受光素子の予備的試作を実施し,パタ-ニングに成功した.現在,イオン注入装置の故障のため4波長受光IC全体の完成が遅れているが,4月中には試作が完了する予定である.
3.試作実験の遅延のため4波長受光ICの性能評価が完了していないが,その波長選択性に関して計算機シュミレーションによる評価を実施した.この結果,5μm程度の導波路幅でフィルタの膜厚を約5μmに制限した場合,約10波長程度が識別可能であることが判明した.さらに,この値は電子回路を用いて波長間クロストークの補償を行うことにより大幅に向上することが明らかになった.今後,このような新しい手法に関しても並行して研究を実施する予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Aoki: "Set-Valued Logic for Multiplex Computig-Toward New-Device-Based Superchips-" Interdisciplinary Information Sciences. 1. 1-18 (1994)

  • [文献書誌] S.Sakurai: "Wire-free computing circuits using optical wave-casting" Proc.of the 25th IEEE Int'l Symp.on Multiple-Valued Logic. (掲載決定). (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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