研究概要 |
知識共有の研究(奈良先端大学)では,述語論理とフレーム型知識表現言語を基本に音声,動画などの複数のモダリティをもつ知識メディアを格納する拡張を行ない,エージェント間の知識共有・情報交換用の共通言語系を設計した.また,知識ベースシステム構築用ツール,アプリケーションプログラムインタフェース,エージェント群の定義・実行・モニタリング・評価のためのツールを試作した。エージェント間の知識共有・情報交換用の共通言語系の設計と評価を行なった。 知識共有と情報交換において共通言語系が所期の機能を果たすことを実験的に確認した。しかしながら、共通言語系を応用に特化させるために予想以上の労力を要することが判明した。一方、知識コミュニティ実験用ツールキットとして必要最低限の機能を実現し、評価を行なった。性能上は大きな問題はなかったが、信頼性と開発環境に課題が残された。 組織計算(京都大学)では,マルチエージェント型デスクトップ会議システムでを応用として進めている.パブリックドメインソフトである会議システムnvを用い,その会議スケジューリングをマルチエージェントシステムで行なう初期バ-ジョンを開発している.試作は順調に進んでいる.デスクトップ会議システムの試作を通じて,エージェント間の低位の基本プロトコルと,応用に即した高位の相互選択プロトコルの開発を行なっており、最終年度に向けての材料は揃いつつある.
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