研究分担者 |
下薗 真一 九工大, 情報工学部, 助手 (70243988)
内田 智之 広島市立大, 情報科学部, 助教授 (70264934)
山本 章博 北大, 工学部, 助教授 (30230535)
篠原 武 九工大, 情報工学部, 教授 (60154225)
有川 節夫 九州大学, 理学部, 教授 (40037221)
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研究概要 |
本研究の目的は,これまでの学習についての基礎的研究の成果とシステム化およびゲノムデータからの知識獲得の経験を基礎にして,並列知識処理の観点から知識獲得方式を構築すること,および申請者らが開発した知識獲得システムBONSAIを基本プロセスとして,一般性のある並列知識獲得システムを開発することである.これに対して,以下の成果を得ている. (1)並列知識獲得モデルとその論理の研究:複数個のBONSAIとそれら管理するプロセスGardenerというモデルとつくり,コミュニケーションを取りながらデータから並列に知識獲得を行なうことを目指したBONSAI Gardenの設計を行なった.理論的にはまだ深まっていないが,次年度の研究展開の基礎ができた. (2)学習アルゴリズムによる知識獲得方式の効率化の研究:知識獲得システムBONSAIではゲノムデータに対しては実用レベルにあるが,次の効率化と高機能化を行なった.(a)正規パターンの探索アルゴリズムを開発した.これにより,さらに広いビューが得られ,複雑なパターンを取り扱うことが可能になった.しかし,時間についての効率化にはまだ難点があり,新たな効率の良い方式の開発が必要であることが判明した.ビューのメタ理論の構築にはまだ成功していない. (b)決定木の構成にはID3のアルゴリズムを基本とし,ビューの設定と決定木の構成法を強く関連づけた方式を追求した.これにより,アルファベットのインデックス化をより効率良く発見可能となった. (3)実働化のための計算機環境作り:設備備品として計上しているワークステーションシステムを既存設備のネットワークに接続して,複数台のワークステーションからなるネットワークシステムを作り,並列実働化のための実験・準備を行った.さらにBONSAI Gardenのプロトタイプの一部を実働化して実験が開始できる状況とした.ここで,メモリ不足と計算パワーを必要とすることが判明した. (4)知識獲得実験のためのデータの準備:実験によりシステムを現実的に検討するためのデータ作りの一部を行なった.ゲノムデータについては,膜タンパク質データおよびシグナルペプチッド配列データを収集・整理した.その他の種類のデータについては現在,検討中である.
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